真紅のボディが見るものを惹き付けるエビ、レッドファイアーシュリンプ。ミナミヌマエビの改良品種で、一見デリケートに見えますが、繁殖が容易な種類として知られています。観賞用としてじっくりと飼い込む事も可能です。
そんなレッドファイアーシュリンプの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
レッドファイアーシュリンプ
学名:Neocaridina denticulata sinensis var.(※流通名で記載する場合があります)
チェリーレッドシュリンプをさらに赤くした改良品種です。呼び名が多々あり、スーパーファイアーシュリンプ、スーパーレッドチェリーシュリンプ、ファイアーレッドチェリーシュリンプ、サクラシュリンプ、極火蝦、などで表記されることがあります。
体長(サイズ)
約2~3cm
ミナミヌマエビと同様のサイズで非常に小さなエビですが、その赤の発色の強さから水草水槽などでは非常に目立ちます。オスメスの判別は色彩である程度見分けることができます。多くの熱帯魚などはオスが鮮やかになりがちですがこのシュリンプは逆で、オスはメスよりも色彩が薄く、メスはオスよりも発色が濃くなる傾向にあります。メスの方が鮮やかな体色で好まれることが多く、市場に出回るのもメスが多い傾向にあります。
寿命
約1~2年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
繊細な為、水質の安定に重点を置く
レッドファイアーシュリンプは水質の急変に弱い為、安定した水質を維持する事がとても大切です。
その為、底床は砂利や砂よりもバクテリアが繁殖しやすいソイルなどの底床がオススメです。
またエサをよく食べ、よくフンをする為、アンモニアや亜硝酸塩などでもダメージを受けてしまうのでろ過不足にならないよう注意が必要です。
フィルターを複数組み合わせたり、底床のソイルの下に底面フィルターを敷き、底床の汚れを下から吸い取り、上から出すなどして上手く循環させるとよりろ過の効果が高くなります。
水温・水質(pH)
23~26℃・弱酸性(pH5.5~6.5)
他の熱帯魚達の適温26℃前後が理想ですが、特に夏場は注意が必要で、高温になるにつれ酸素不足になりがちですのでエアレーションで酸素供給を行うなどの対処が必要です。
水質は弱酸性を好みます。自然に弱酸性に傾くようなソイルを使用するといいでしょう。またレッドファイアーシュリンプは水質の変化にかなり敏感です。水合わせの際は点滴法などでじっくり時間をかけて水に慣れさせてください。
餌(エサ)
水槽内のコケ・モス類・人工飼料・冷凍赤虫など
雑食性の為基本的にはなんでも食べますが、ウィローモスなどの藻類を好みます。また、エビ用の人工飼料も多く出ており、植物性・動物性と栄養をバランスよく与える事で元気に育てる事が出来ます。
繁殖
自然繁殖する為、比較的容易
レッドファイアーシュリンプはオスメスが複数匹存在し、水槽内の環境が整っていれば自然繁殖します。淡水の環境で比較的容易に繁殖ができる種類として知られています。ただ、計画的に飼育しないと稚魚がわんさか増えて大変な事になりますのでご注意を。
メスが抱卵をしたら数週間~1ヶ月で孵化します。生まれた稚エビはバクテリアやコケなどを食べるため、ガラス面のコケは正面以外あえて綺麗にせずに稚エビの為に残しておく、という選択肢もあります。水槽内にコケなどが十分でない場合はインフゾリアなどを与えるといいでしょう。
また他の熱帯魚などと混泳している場合は、魚達に食べられる恐れがあります。稚エビ達の隠れ家となる水草が十分に繁栄した環境が理想的です。そして親エビなどの大きなエビも、お腹がすいていると稚エビを食べてしまうことがあります。親エビには人工飼料を与えて稚エビを守って下さい。
そして稚魚は非常に小さいので、フィルターの給水口など稚魚が吸い込まれないようにストレーナースポンジを取り付ける事をオススメします。
その他の似た種類
クリーム色の体色に淡いブルーが美しい高価な種類。
人気爆発中の淡水エビ。小さなサイズと紅白の縞模様がとても美しい種類。
台湾で作出され、これまでのビーシュリンプの概念を覆す「ツヤ」と「透明感」が人気の種類。