近年になって輸入され、ショップでも稀に見かけるようになったハセマニア・ハンセニー。ハイフェゾブリコンの名称でも知られており、初心者でも比較的飼育のしやすい種類です。小型でありながらその美しい色彩パターンは存在感抜群です。
そんなハセマニア・ハンセニーの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
ハセマニア・ハンセニー
学名:Hasemania hanseni? Hyphessobrycon sp.?(※流通名で記載する場合があります)
ブラジルのアラグアイア川が原産のカラシンです。シルバーチップ・テトラによく似た色彩パターンを持ち、小型美種として人気が高まっています。ハセマニア属は脂ビレ(背ビレと尾ビレの間にあるヒレ)がないとされていますが、本種は脂ビレがあり、本当にハセマニア属なのか明らかになっていません。
体長(サイズ)
約3~4cm
メタリックなボディと、尾ビレの両端先端部に見られる白いチップ模様が特徴的です。他の熱帯魚と同様にメスに比べてオスの方が色彩が鮮やかです。ハセマニア(ハイフェゾブリコン)は近年様々な新種が流通しており、”オルナータス”という体色がピンクに染まる種類も発見されており今後も盛り上がりに期待が高まります。
寿命
約2~3年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
性格はとても温和で混泳にも向いた熱帯魚
ハセマニア・ハンセニーは美しい見た目に反して飼育難易度は低く、とても丈夫で飼いやすい熱帯魚です。
特にその温和な性格は、多種との混泳にもとても向いています。特に同じ小型カラシンとの相性がとても良く、コリドラスなどの底面を泳ぐ熱帯魚との混泳にも向いています。水草が多く繁栄するレイアウト水槽などに入れると特に映える種類でしょう。
ただ、同種間ではやや気の荒い一面がありますので、流木や水草などで隠れ家を十分に容易しておくと安心です。
水温・水質(pH)
20~25℃・弱酸性から中性(pH5.5~7.0)
ハセマニア・ハンセニーは他の魚の適温である26℃よりもやや低い水温を好みます。水温が上がりがちな夏場は注意しましょう。
水質も弱酸性から中性までであれば問題ないでしょう。
ただ導入時の水質の変化には敏感ですので、水槽導入時は点滴法などでじっくりと時間をかけて水合わせを行うようにして下さい。
餌(エサ)
人工飼料
粒状の人工飼料でいいでしょう。あまり大きい粒だと食べられないので、生体のサイズに合わせて粒をさらに細かく砕いてから与えるなどして下さい。
繁殖
繁殖は難しい
ハセマニア・ハンセニーの繁殖は難しく、繁殖の成功例もほとんど聞きません。繁殖に挑戦するなら、シルバーチップ・テトラなど似た種類を参考にしましょう。
お腹がふっくらとしたメスを成熟したオスが頻繁に追うようになったら繁殖のサインです。繁殖に成功すると水中や床にバラ撒くように産卵をするため、水草が豊富に繁殖している環境がオススメです。豊富な水草は生まれた稚魚達の隠れ家にもなる為、安心です。
難易度が高いのは稚魚が生まれてからで、稚魚は非常に小さく初期飼料がとても難しい為、ブラインシュリンプよりもさらに小さい餌となるインフゾリアなどを与えて飼育する必要があります。
ある程度育ってしまえば問題ありませんが、小さいうちは水質の変化にも敏感ですので水替えなどをマメに行い水の汚れには気をつけましょう。
その他の似た種類
頭部から尾まで入るオレンジのラインが鮮やかな種類。
黒いラインがシックな雰囲気を漂わせる鑑賞性の高い種類。
小型のカラシン。赤い鼻先が緑が多い水草水槽によく映える人気の種類。