魚類から両生類へと進化する姿を留めているポリプテルス。ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリーはその中でも代表的な種類で、発達した下アゴと背びれなどから、どこか恐竜を彷彿とさせる格好良さがあります。
そんなポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリーの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー
学名:Polypterus endlicheri endlicheri(※流通名で記載する場合があります)
アフリカは白ナイル川を中心に広く生息するポリプテルスです。ポリプテルスは古代デボン紀に登場した魚とも言われており、古代魚のような姿が特徴的な淡水魚です。その為シーラカンスやハイギョのような肉鰭類(にくきるい)に近い種類とも言われており、なんとも古代のロマンをプンプンと感じる淡水魚です。
多鰭魚(たきぎょ)という古称もあり、ポリプテルス(多くのヒレ)という名の通り背ビレ(小離鰭)が11本~14本程度と多く存在します。
比較的繁殖が容易な為、ショップにはブリード個体が多く流通します。本種は熱帯魚好きで知られるKinki Ki○sの堂○剛さんが飼育していることでも有名で、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
体長(サイズ)
約50~70cm
最大で70cmにもなる大型魚です。水槽サイズは90cm~120cm以上が好ましく、余裕を持って飼育ができる環境を構築する事が必要です。黄土色の体色に入る黒いバンド模様が特徴的で、この模様は個体差があるためコレクション性が高く、本種が多くの愛好家を虜にする要因でもあります。
寿命
約10年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。丈夫で餌をよく食べ大きくなる為、小型魚と比べるとかなり長生きです。
「10年以上生きた」なんて話はザラにありますので、じっくりと飼い込んでいきたい種類です。
特徴
肉食性が強いため混泳に注意・飛び出しに注意
食性は肉食性が強く、口に入るサイズの小魚などは食べられてしまうため注意して下さい。
混泳は大型魚の中では比較的向いている種類で、アロワナやタイガーフィッシュと呼ばれるダトニオなどの魚とも混泳できます。ただプレコはポリプテルスを齧る為オススメできません。また、喉に詰まりやすいと言われるオトシンやコリドラスなどの魚との混泳も避けましょう。
ポリプテルス同士の混泳ですが、サイズが同じなら問題ありません。幼魚の頃は外鰓(がいさい)を齧り合う事がありますが、大きくなると無くなるものなので特に問題はありません。
ちなみにポリプテルスは浮袋をふたつ保有しており、エラ呼吸に加えて空気呼吸も可能な魚です。それがたまに水面から飛び出してしまう事もありますので蓋(フタ)などの対策も必要です。
水温・水質(pH)
20~28℃・弱酸性~中性(pH5.5~7)
基本的に丈夫な種類なので病気にも罹りにくく、飼育はしやすいでしょう。
ポリプテルスの鱗は「ガノイン鱗」と呼ばれるもので、象牙質とエナメル質に覆われた菱形の鱗がびっしりと重なっており、その硬い鱗が体を守っています。その為白点病などの病気には罹りにくいとされています。
ただ、ワイルド(野生)個体を飼育する場合は注意が必要です。ワイルド個体のほぼ全てにマクロギロダクティルス・ポリプティという寄生虫が寄生しており、新たにポリプテルスを導入する際は注意が必要です。
餌(エサ)
人工飼料・生餌など
基本的にはなんでも食べますが、肉食性の強い餌を好みます。生餌を与えるといいでしょう。
繁殖
孵化率は低いが一般的な飼育下でも繁殖は可能
ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリーの繁殖は条件が整っていれば一般的な飼育環境でも可能です。
オスメスの判別方法は、尻ビレが大きく幅広いのがオス、尻ビレが細長いのがメス、という見分け方が分かりやすいでしょう。
十分に成熟したオスはメスを追いかけるようになります。メスが産卵し、受精した卵を親魚がバラ撒きます。受精率や孵化率は低いですが、孵化した稚魚にはヨークサックなどを与え、ブラインシュリンプ、イトミミズ、赤虫と成長に合わせてエサを切り替えていくと良いでしょう。
稚魚同士で齧り合ったり、共食いすることもあるので一度にたくさんの稚魚を成長させるのは難しいと思って下さい。
その他の似た種類
サイズが小さめで、飼育や繁殖が容易な事から最もポピュラーな種類。
人気が高く流通量も多いアルビノ種。
灰色の地に黒いバンド模様が入った種類で観賞魚としても非常に人気が高い種類。