その名の通りレモンのように黄色く染まるレモン・テトラ。黒褐色の尻ビレにひと際明るい黄色いスポット模様が入り、清涼感のある体色は緑の多い水草水槽にとても良く映えます。こういった小型魚はやはり10匹以上で泳がせた時の群泳が本当に美しいですね。
そんなレモン・テトラの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
レモン・テトラ
学名:Hyphessobrycon pulchripinnis(※流通名で記載する場合があります)
ブラジルはタパジョス川周辺に生息するカラシン科の熱帯魚です。比較的古くから知られている種類で、飼育も容易な事から初心者にも親しまれています。
体長(サイズ)
約3~5cm
サイズはカラシンの中でも小さめになります。サイズは小さいですが明るい発色のおかげか、群泳させた時の美しさは素晴らしく水草水槽にもよく映えます。
発情期のオスは体色が綺麗な黄色に染まりますが、メスはやや地味な体色になります。
寿命
約3~5年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
飼育難易度は低いがサイズが小さいため餌やりに注意
レモン・テトラの飼育難易度は低く、比較的飼いやすい熱帯魚です。
サイズが小さい為、しっかりと食べられるよう餌は細かく砕いて与えましょう。人工飼料を細かく砕いても構いませんし、生き餌を細かくして与えるのもいいでしょう。
性格も温和な為、混泳にも向いています。柔らかい水草をかじることがありますが、硬い葉の水草で構成するか、水草を多めに植えるかして対策すれば問題はないでしょう。
水温・水質(pH)
20~26℃・弱酸性から中性(pH5.5~7.0)
レモン・テトラを飼育する場合、多くの熱帯魚の適温である26℃よりやや低い水温が好みのようです。水温が高くなりがちな初夏から真夏は注意しましょう。
導入時の水質の変化には敏感ですので、水槽導入時は点滴法などでじっくりと時間をかけて水合わせを行うようにして下さい。
餌(エサ)
人工飼料・冷凍ミジンコなど
粒状の人工飼料でいいでしょう。ただレモン・テトラはカラシンの中でも小さいサイズの為、粒をさらに細かく砕いてから与えるなどして下さい。
他の魚と混泳している場合は、餌をしっかりと食べられているかよく観察してあげましょう。
繁殖
繁殖は可能だがやや難易度が高い
レモン・テトラの繁殖は、十分に成熟したペアが複数いれば狙えます。お腹がふっくらとしたメスを成熟したオスが頻繁に追うようになったら繁殖のサインです。
繁殖に成功すると水中や床にバラ撒くように産卵をするため、水草が豊富に繁殖している環境がオススメです。豊富な水草は生まれた稚魚達の隠れ家にもなる為、安心です。
難易度が高いのは稚魚が生まれてからで、稚魚は非常に小さく初期飼料がとても難しい為、ブラインシュリンプよりもさらに小さい餌となるインフゾリアなどを与えて飼育する必要があります。
ある程度育ってしまえば問題ありませんが、小さいうちは水質の変化にも敏感ですので水替えなどをマメに行い水の汚れには気をつけましょう。
その他の似た種類
黄色い宝石とも呼ばれる透明感のある体色が美しい種類。ハセマニアの名称でも知られる。
透明な体と赤く染まった尾ビレのコントラストが美しい種類。
背びれや腹ビレなどの先端が白く、水槽内での存在感が際立つ種類。