頭部目付近から尾ビレの付け根付近までアーチ上の模様が入るコリドラス・アークアタス。古くから知られている種類ですが、生息地によって体型や体色に差異が見られます。繁殖が難しいこともあってかショップなどではワイルド個体が流通しています。
そんなコリドラス・アークアタスの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
コリドラス・アークアタス
学名:Corydoras arcuatus(※流通名で記載する場合があります)
ペルーやエクアドルが原産のコリドラスです。古くから知られる人気種ですが、ブラジルやコロンビアなどにも分布しており、産地によって体型や体色が微妙に異なります。
有名であり人気種でありながら繁殖例は少なく、ショップなどではワイルド種が販売されています。コリドラスの仲間に比べると高額な価格で販売されています。
体長(サイズ)
約5cm
頭から尻付近まで体を横断するなだらかなアーチ状の黒い模様が特徴的です。体色や体型は原産地によって多少異なるため、好みのタイプを選ぶといいでしょう。
寿命
約2~3年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
水底の掃除屋
コリドラスは主に水底を泳ぎ、砂や小石などをほじくり微生物などを食べる底棲魚です。
その為、底床はソイルより、粒の細かい砂の方がいいでしょう。
コリドラス・アークアタスも例に漏れず、他の魚が食べ残した餌なども食べてくれる「水底の掃除屋」としても有名です。
ただ、オトシンクルスや石巻貝のようにガラス面などの藻やコケは食べません。
性格は温和で多種との混泳も可能です。
またコリドラスの多くは臆病な面もありますので、流木や石、水草など隠れ家となる場所を用意してあげるとストレスなく過ごしてくれます。
また餌をよく食べ、よくフンをするので水質の変化や汚れが早くなりますので十分なろ過や適度な水替えなどが大事です。
水温・水質(pH)
22~26℃・弱酸性から中性(pH5.5~7.0)
コリドラス・アークアタスはやや低めの水温を好みますが、混泳させる事も多いと思いますので他の魚の適温である26℃前後で問題ないでしょう。
夏場などで水温が高くなる環境で飼育している場合は、水温が上がり過ぎないよう注意が必要です。
水質は弱酸性~中性あたりであれば問題ないでしょう。導入時の水質の変化には敏感ですので、水槽導入時は点滴法などでじっくりと時間をかけて水合わせを行うようにして下さい。
餌(エサ)
人工飼料・冷凍赤虫など
コリドラス種専用の人工飼料なども販売されており、その多くは沈下性(水にすぐに沈むもの)です。
これは水底に住むコリドラス達にも餌を行き渡らせる為で、コリドラスは往々にして大食漢ですので空腹で弱らないようにしてあげて下さい。
赤虫などの生餌も喜んで食べます。
繁殖
飼育難易度は高い、挑戦する場合はオス・メス複数で飼育を
コリドラス・アークアタスはポピュラーな種類ですが、その割に繁殖例は少ないため、一般的な飼育下では難しいでしょう。
挑戦する場合は他のコリドラスと同様にオス・メスを複数で飼育するしかありません。メスはオスよりも大きく体がふっくらしている個体が多く、胸ビレが丸みを帯びてきます。オスはメスよりも小さく体が細身です。
繁殖を狙うならオス5匹・メス3匹以上の複数で飼育した方がいいでしょう。若い個体・餌をしっかりと食べる個体が繁殖の可能性があります。
メスをオスが追いかけるような仕草を見せたら産卵を促す為、水替えなどでphや水温に変化を与えます。産卵時にはTポジションという特徴的な動作が見られ、粘着性のある卵を産み付けます。
卵ごと隔離し酸素をしっかりと供給する為エアレーションを行ってください。孵化した稚魚にはヨークサック、栄養満点のブラインシュリンプがオススメです。
その他の似た種類
コリドラスの中でも高価な種類で、その見た目の美しさから人気が高い。
白地の体に黒のスポット模様が入る種類。よく似た種類のトリリネアータスがジュリーとして販売されている事が多い。
黒地の体に白のスポット模様が入る種類。オレンジの胸ビレが特徴的。