コリドラス・パンダのようなアイバンドに加え、背中に真っすぐ入った黒いライン、ネオンオレンジに染まった頭頂部などが特徴的なコリドラス・アドルフォイ。コリドラスの中でも高額な種類になりますが、その美しさから根強い人気がある種類です。
そんなコリドラス・アドルフォイの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
コリドラス・アドルフォイ
学名:Corydoras adolfoi(※流通名で記載する場合があります)
南米のネグロ川周辺に生息する種類です。
“ハイバンド・アドルフォイ”と呼ばれる「コリドラス・デュプリカレウス(Corydoras duplicareus)」と非常に良く似た姿をしており、ショップなどでも混同されて販売されるケースもあるようです。
一番見分けやすい特徴としては背中に入る黒いバンドでしょうか。アドルフォイは背中のバンドが細く、背中のバンドが太いのがデュプリカレウスです。(バンドが太い、高いのでハイバンド・アドルフォイという呼び名のようです。)それ以外の見分け方としては、アドルフォイの方がオレンジの発色が鮮やかです。
とは言え個体差もあるのでその見分けはかなり難しいでしょう。ちなみに写真の子はショップで「コリドラス・アドルフォイ」として販売されていましたが、デュプリカレウスと言われても納得しまいます。気になる方は店員さんに確認した方が良いでしょう。
また、ショップでもコリドラスの仲間に比べると高額な価格で販売されています。
体長(サイズ)
約4~6cm
目の周りと背中に入った黒いバンドと、頭頂部付近にあるオレンジの色彩が特徴的な種類です。その美しさからコリドラスファンの間でも人気の高い種類です。
頭頂部は状態が良くなると鮮やかなオレンジに染まり、非常に見ごたえのある姿になります。
寿命
約2~3年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
水底の掃除屋
コリドラスは主に水底を泳ぎ、砂や小石などをほじくり微生物などを食べる底棲魚です。
その為、底床はソイルより、粒の細かい砂の方がいいでしょう。
コリドラス・アドルフォイも例に漏れず、他の魚が食べ残した餌なども食べてくれる「水底の掃除屋」としても有名です。
ただ、オトシンクルスや石巻貝のようにガラス面などの藻やコケは食べません。
性格は温和で多種との混泳も可能です。
またコリドラスの多くは臆病な面もありますので、流木や石、水草など隠れ家となる場所を用意してあげるとストレスなく過ごしてくれます。
また餌をよく食べ、よくフンをするので水質の変化や汚れが早くなりますので十分なろ過や適度な水替えなどが大事です。
水温・水質(pH)
22~26℃・酸性から中性(pH3.5~7.0)
コリドラス・アドルフォイはやや低めの水温を好みますが、混泳させる事も多いと思いますので他の魚の適温である26℃前後で問題ないでしょう。
夏場などで水温が高くなる環境で飼育している場合は、水温が上がり過ぎないよう注意が必要です。
水質は元々生息していた環境からすると酸性が強い水を好みます。ただ耐性は弱くないので慣れさせれば弱酸性~中性あたりでも飼育はできます。導入時の水質の変化には敏感ですので、水槽導入時は点滴法などでじっくりと時間をかけて水合わせを行うようにして下さい。
餌(エサ)
人工飼料・冷凍赤虫など
コリドラス種専用の人工飼料なども販売されており、その多くは沈下性(水にすぐに沈むもの)です。
これは水底に住むコリドラス達にも餌を行き渡らせる為で、コリドラスは往々にして大食漢ですので空腹で弱らないようにしてあげて下さい。
赤虫などの生餌も喜んで食べます。
繁殖
オス・メス複数で飼育する
コリドラス・アドルフォイは水槽内での繁殖も可能です。
メスはオスよりも大きく体がふっくらしている個体が多く、胸ビレが丸みを帯びてきます。
オスはメスよりも小さく体が細身です。
繁殖を狙うならオス5匹・メス3匹以上の複数で飼育した方がいいでしょう。
若い個体・餌をしっかりと食べる個体が繁殖の可能性があります。
メスをオスが追いかけるような仕草を見せたら産卵を促す為、水替えなどでphや水温に変化を与えます。
産卵時にはTポジションという特徴的な動作が見られ、粘着性のある卵を産み付けます。
卵ごと隔離し酸素をしっかりと供給する為エアレーションを行ってください。孵化した稚魚にはヨークサック、栄養満点のブラインシュリンプがオススメです。
その他の似た種類
パンダのような白黒模様が人気のコリドラスの代表的な種類。
黒地の体に白のスポット模様が入る種類。オレンジの胸ビレが特徴的。
漆黒のボディが唯一無二の存在感を放つ種類。他種に比べて高価。