ロージー・バルブはかなり丈夫で飼育もしやすく、オス・メスで体色がかなり違う面白い種類です。オスは赤に近いオレンジ、メスは薄い黄色になり、オス・メスの見分けは極めて容易です。分類的には小型魚ですが、小型魚の中では大きめのサイズで迫力もあります。
そんなロージー・バルブの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前
ロージー・バルブ
学名:Puntius conchonius(※流通名で記載する場合があります)
プンティウスに属するコイの仲間として知られる、インド原産のバルブです。バルブは古くから知られている魚ですが、現在では様々な改良品種が流通し、原種はなかなか見ることができなくなっています。外見はコイに近く、水槽内を活発に泳ぎ回るためゆっくりとした他の魚との混泳は避けましょう。
体長(サイズ)
約5~7cm
他の魚でもオスの方が発色が強めですが、このロージー・バルブはそれが特に顕著です。オスはオレンジ、メスは黄色になりますが発情期のオスは赤に近いほど鮮やかな体色になります。その情熱的な赤い体色から「ファイアー・バルブ」とも呼ばれています。また、尻ビレの上あたりにちょこんと黒いスポット模様が入るのも特徴的です。
寿命
約3~5年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
飼育は容易だが混泳には注意が必要
ロージー・バルブはかなり丈夫な種類で、飼育は容易です。
同種間で争う事はありますが、プンティウスの仲間の中では比較的おとなしい種類なので他の魚との混泳も可能です。ただ、水槽内を活発に泳ぎ回るため、ゆったりとした動きの魚との混泳は避けたほうが無難です。またヒレの長い魚との混泳も避けましょう。不安な方は、水草を多めに入れるなどし、万が一の場合に他の魚の隠れ家となる環境があると安心です。
また、遊泳性が高い為に水槽から飛び出すこともありますので水槽に蓋(フタ)をするなど、飛び出さないように対策をしておくと安心です。
水温・水質(pH)
22~28℃・弱酸性~中性(pH5.5~7)
ロージー・バルブは他の魚との混泳が多いと思いますので、多くの熱帯魚が好む26℃でいいでしょう。
本来はブラックウォーターに近い環境を泳いでいるため、弱酸性を維持できれば理想です。弱酸性の環境で飼い込むと体色が赤味がかった色になりとても美しい姿になります。
ただ導入時の水質の変化には敏感ですので、水槽導入時は点滴法などでじっくりと時間をかけて水合わせを行うようにして下さい。
餌(エサ)
人工飼料・生き餌
人工飼料から赤虫などの生き餌までなんでも食べます。活発に泳ぐため、動きの遅い魚と混泳していると餌が行き渡らない事がありますので注意が必要です。
繁殖
産卵は容易だが生まれた卵が食べられないように注意が必要
オスメスの判別は容易で、オレンジ~赤がオス、薄い黄色がメスです。
オスが発情期になると体色がさらに濃くなり赤に近い色になります。そしてメスを頻繁に追うようになり、メスが成熟していれば産卵行動に入ります。
繁殖に成功すると水草の茂みなどにバラ撒くように産卵をするため、水草が豊富に繁殖している環境がオススメです。豊富な水草は生まれた稚魚達の隠れ家にもなる為、安心です。
ただ、ばら撒かれた卵をそのまま放っておくと、他の魚や卵を産んだ親魚にあっという間に食べられてしまいます。親のペアを隔離するか、卵ごと回収してしまうか、などの対策を取りましょう。
ある程度育ってしまえば問題ありませんが、小さいうちは水質の変化にも敏感ですので水替えなどをマメに行い水の汚れには気をつけましょう。
その他の似た種類
リング状の黒い独特の模様が美しい種類。
黄金に輝くゼブラダニオ。初心者でも比較的容易に飼育可能。
細長い褐色ボディと赤いヒレのコントラストが特徴的な種類。