赤く染まる頭部が特徴的なレッドライン・トーピードバルブ。尾びれの上下にちょこんと入るスポット模様もとてもユニークです。幼魚の頃は薄い色合いをしていますが、成魚になるにつれて顕著になる鮮やかな色彩が非常に魅力的な魚です。
そんなレッドライン・トーピードバルブの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。
名前

レッドライン・トーピードバルブ
学名:Puntius sp. cf. denisoni(※流通名で記載する場合があります)
プンティウスに属するコイの仲間として知られる、インド原産のバルブです。バルブは古くから知られている魚ですが、現在では様々な改良品種が流通し、原種はなかなか見ることができなくなっています。こちらのバルブはドイツで紹介されその美しい姿からたちまち話題になりました。以前は珍しい種類としてかなり高価でしたが、現在ではブリード個体も多く流出しており価格も落ち着いてきています。
体長(サイズ)
約15cm
ショップなどでは5cm前後の小さなサイズで販売されていることが多いレッドライン・トーピードバルブですが、プンティウス類の中でも中型に位置するこのバルブは成魚になると15cmを超えるくらい大きくなりますので予め理解しておきましょう。
寿命
約3~5年
飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。
特徴
活発に泳ぎ回る為、大きな水槽で余裕のある飼育を
レッドライン・トーピードバルブは比較的丈夫な種類で、飼育も容易です。ただとても活発で水槽内を縦横無尽にすばやく泳ぎ回り、サイズも大きくなる為、90cm以上の水槽で群泳させたい種類です。同種間で争う事があり、発情したオスは特に気が荒くなる傾向にあります。混泳させるなら同サイズの魚にしましょう。
また、水槽内を活発に泳ぎ回るため、ゆったりとした動きの魚との混泳は避けたほうが無難です。ヒレの長い魚との混泳も避けましょう。不安な方は、水草を多めに入れるなどし、万が一の場合に他の魚の隠れ家となる環境があると安心です。
遊泳性が高い為に水槽から飛び出すこともありますので水槽に蓋(フタ)をするなど、飛び出さないように対策をしておくと安心です。
水温・水質(pH)
22~28℃・弱酸性~中性(pH5.5~7)
レッドライン・トーピードバルブは他の魚との混泳が多いと思いますので、多くの熱帯魚が好む26℃でいいでしょう。
本来はブラックウォーターに近い環境を泳いでいるため、弱酸性を維持できれば理想です。弱酸性の環境で飼い込むと頭部の赤がより鮮やかに染まります。
ただ導入時の水質の変化には敏感ですので、水槽導入時は点滴法などでじっくりと時間をかけて水合わせを行うようにして下さい。
餌(エサ)
人工飼料・生き餌
人工飼料から赤虫などの生き餌までなんでも食べます。活発に泳ぐため、動きの遅い魚と混泳していると餌が行き渡らない事がありますので注意が必要です。
また、餌を食べすぎてせっかくのスマートな体型が崩れてしまうことありますので餌のあげすぎには注意しましょう。
繁殖
産卵は容易だが生まれた卵が食べられないように注意が必要
オスが発情期になるとメスを頻繁に追うようになり、メスが成熟していれば産卵行動に入ります。
繁殖に成功すると水草の茂みなどにバラ撒くように産卵をするため、水草が豊富に繁殖している環境がオススメです。豊富な水草は生まれた稚魚達の隠れ家にもなる為、安心です。
ただ、ばら撒かれた卵をそのまま放っておくと、他の魚や卵を産んだ親魚にあっという間に食べられてしまいます。親のペアを隔離するか、卵ごと回収してしまうか、などの対策を取りましょう。
ある程度育ってしまえば問題ありませんが、小さいうちは水質の変化にも敏感ですので水替えなどをマメに行い水の汚れには気をつけましょう。
その他の似た種類
オスとメスで体色がかなり異なる珍しい種類。オスはオレンジ~赤に染まる。
黄金に輝くゼブラダニオ。初心者でも比較的容易に飼育可能。
リング状の黒い独特の模様が美しい種類。