【完全保存版】水草の育成に必要な栄養素一覧!欠乏時の症状も一緒にチェックしよう!







水草の成長に必要な3大栄養素と言えば「窒素」・「リン」・「カリウム」ですが、自然界ではこれらの成分以外にも非常に多くの栄養素が存在し、奇跡的なバランスでその美しさを維持しています。「水草が上手く育たない……」そんな時は成長に必要な栄養が不足している可能性があります。

ここでは欠乏時の症状別に必要な栄養素の一覧表と、それぞれの栄養素について水草に与える影響を記します。参考までに。

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【症状別】必要栄養素一覧

欠乏時の症状必要な栄養素(元素記号)
●葉の黄変および黄白化窒素(N) ※3大栄養素
●早期落葉リン(P) ※3大栄養素
●葉の変形 ●葉の先端部の黄化カリウム(K) ※3大栄養素
●黄白化 ●脱色 ●落葉マグネシウム(Mg)
●成長部(茎など)の変形カルシウム(CaO)
●葉の黄変鉄(Fe) 硫黄(S)
●早期枯死 ●葉のらせん状の変形銅(Cu)
●鉄不足、葉脈間組織の枯死マンガン(Mn)
●茎や葉の変形 ●葉脈間の黄変亜鉛(Zn)
●葉脈間の黄斑点 ●硝酸塩過多モリブデン(Mo)
●生育阻害バナジウム(V)
●供給阻害 ●若葉の皺ホウ素(B)

窒素(N)

欠乏時の症状

●葉の黄変および黄白化

水草の育成に最低限必要となる3大栄養素のひとつ。主な役割としてはアミノ酸やタンパク質の合成を担っています。

何もしていなくても水槽内に豊富に存在している栄養素ですので、通常の育成であれば余分に添加する必要はあまりありません。

リン(P)

欠乏時の症状

●早期落葉

水草の育成に最低限必要となる3大栄養素のひとつ。主な役割としてはエネルギー代謝を助ける働きを担っています。

生体に投与する人工飼料や生体から出るフンなどで水槽内に蓄積される傾向にあり、むしろ水替えなどで取り除く必要があるくらい過剰になりがちな栄養素です。

カリウム(K)

欠乏時の症状

●葉の変形 ●葉の先端部の黄化

水草の育成に最低限必要となる3大栄養素のひとつ。主な役割としては酵素の活性化、浸透作用、イオンの調整などを担っています。

水草の育成が上手くいかない時、このカリウムを添加する事で光合成が促進され、症状が改善されるケースが多々あります。

マグネシウム(Mg)

欠乏時の症状

●黄白化 ●脱色 ●落葉

主な役割としては酵素の活性化、クロロフィルの成分、イオンの供給などを担っています。

光合成で活躍する葉緑素を作るために必要な栄養素で、これが足りなくなると十分な光合成が出来なくなり、葉の発色が悪くなったり成長不全に陥ります。

ソイルにある程度ふくまれているため、初期~1年程度であればあまり欠乏することがありません。

カルシウム(CaO)

欠乏時の症状

●成長部(茎など)の変形

主な役割としては酵素の活性化、新陳代謝を担っています。

人間と同様に骨格(茎など)を形作るのに必要です。これが足りなくなると成長部が変形し、茎が曲がったり、ねじれたりします。と言ってもソイルや水道水に含まれているため、あまり欠乏することがありません。水槽内に過剰に存在する場合はpHを上昇させます。

鉄(Fe)

欠乏時の症状

●葉の黄変

主な役割としては酵素系、クロロフィルの合成を担っています。

ソイルに含まれているため、あまり欠乏することがありませんが、これが足りなくなると葉などの発色が薄れてしまいます。赤系の水草の発色を良くしたい場合は鉄を添加するのが有効と言われています。ただ水槽内に過剰に存在する場合は「リン」や「カリウム」そのた微粒元素の吸収を素材する為注意が必要です。

硫黄(S)

欠乏時の症状

●葉の黄変

主な役割としてはタンパク質、アミノ酸、酵素、補酵素の合成を担っています。

ソイルに含まれているため、あまり欠乏することがありません。水槽内に過剰に存在する場合は硫化水素を発生させ生体や水草にとって毒となります。

銅(Cu)

欠乏時の症状

●早期枯死 ●葉のらせん状の変形

主な役割としては光合成、タンパク質の代謝、炭水化物の供給、水分の代謝を担っています。

過剰に存在する場合は無脊椎動物や巻貝にとって非常に危険です。特に添加する必要はないでしょう。

マンガン(Mn)

欠乏時の症状

●鉄不足、葉脈間組織の枯死

主な役割としては酵素の活性化、光合成を担っています。

他の栄養素に比べると水草には少ししか必要とされていませんので特に添加する必要はないでしょう。

亜鉛(Zn)

欠乏時の症状

●茎や葉の変形 ●葉脈間の黄変

主な役割としては酵素の活性化を担っています。

他の栄養素に比べると水草には少ししか必要とされていませんので特に添加する必要はないでしょう。

モリブデン(Mo)

欠乏時の症状

●葉脈間の黄斑点 ●硝酸塩過多

主な役割としては硝酸塩の利用を担っています。

他の栄養素に比べると水草には少ししか必要とされていませんので特に添加する必要はないでしょう。

バナジウム(V)

欠乏時の症状

●生育阻害

主な役割としては酵素系、ミネラルの露出を担っています。

他の栄養素に比べると水草には少ししか必要とされていませんので特に添加する必要はないでしょう。

ホウ素(B)

欠乏時の症状

●供給阻害 ●若葉の皺

主な役割としてはCaの利用を担っています。

他の栄養素に比べると水草には少ししか必要とされていませんので特に添加する必要はないでしょう。

<まとめ>

人間でも「お肉を食べる前に野菜を食べる」などの工夫をすると吸収効率が変わるのはよく知られていることと思います。水草も元気に丈夫に育つには本当に様々な栄養素をバランスよく与える事が大切なんですね。

有名な話で、「リービッヒの最小律」というものがあります。ドイツの化学者リービッヒが提唱したもので、【植物の成長は与えられた栄養素の一番少ない値に影響される】というものです。つまり3大栄養素【窒素=100】、【リン=100】、【カリウム=50】を与えた場合、最小値の【カリウム=50】に引っ張られて【窒素】および【リン】も50しか吸収しない、という事です。最近ではこの説も「そうでもない」と否定されていますが、リービッヒが重要視した他栄養素との相互関係は水草を上手く育成する上で非常に重要なことだと思います。

水草の育成にチャレンジされる方は是非これらの要素も含めて試してみて下さい。自然界ではこれらが当たり前のようにバランスを保ち存在している事実に尊敬の念を込めて。

 



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