コリドラスは水槽の底面を這うように泳ぐ、ナマズの仲間として有名な熱帯魚です。
底に落ちているエサなどを食べる特性から「水槽の掃除屋」として導入される事も多いコリドラスですが、その愛らしいルックスと、見ていて飽きないコミカルな動きなどからコリドラス飼育をメインとした水槽を立ち上げる方も多いです。
今回はそんなコリドラスを飼育する前に是非知っておいて欲しい要素をまとめてみましたので是非ご覧下さい。
目次
1.角の丸い細かい底砂を選ぶべし
コリドラスは主に水槽の底面を泳ぐ熱帯魚で、底の砂などに鼻先を突っ込んでエサを探します。
その為、底砂が大きめの粒の石だと石と石の間に入り込んだエサを取りたくても取れない、なんて可哀想な状況になってしまう事も考えられます。コリドラスを飼育する際は細かい砂を底砂として選択して下さい。
また、鋭利な角のある砂だったり、ゴツゴツした石が無数に置かれている場合はコリドラスの口周辺や体を傷つけてしまいます。コリドラスにおすすめなのは粒の細かい角の丸い砂です。
写真はコリドラス・ベネズエラブラック。豪快に砂に顔を突っ込んでいますね!笑
ちなみに底砂は1cm程度の薄めにひくのをおすすめします。底砂が厚いと汚れが溜まりやすくなり、特に細かい砂の場合は下の方が目詰まりし酸素が行き渡らなくなる為、病原菌の発生原因にもなってしまいます。
ちなみにソイルでも飼育はできますが、植えられた水草を抜かれたり、底床の掃除が難しい(ソイルが崩れて水が濁ってしまう)事からコリドラスを飼育するなら相性はあまりよくありません。
2.メンテナンス(掃除)をしやすくレイアウトするべし
コリドラスは割とどの種類でも大食漢でエサをよく食べます。エサをよく食べると当然フンも多くなり、底で暮らしているコリドラス達はフンの中を泳いでいると言っても過言ではありません。
汚れた水の中を泳いでいると病気にもかかりやすくなる為、コリドラス水槽には小まめな掃除が欠かせません。
これから何度も行うメンテナンスだからこそ、負担が少なくなるようなレイアウトにしておくと後々その快適さが分かります。僕のコリドラス水槽では、水替え時などに素材を簡単に取り出せるよう、水草は全て流木・石に活着させています。
流木の下や石の下など、汚れが溜まっていそうな場所を掃除したくても素材があってはできませんからね。これなら流木や石をひょいっと出せば残った砂を隅々まで掃除する事が出来ます。
底床の掃除はプロホースなどがオススメです。これで掃除がとっても楽になります!取り出した流木や石もその時に軽く洗ってあげるといいです。大抵フンやエサの残りなどが付着して汚れています。
3.隠れ家をつくってあげるべし
コリドラスは臆病な性格のものが多く、身を隠す事が出来る空間があるとコリドラス達のストレス軽減にもなる為、隠れ家を作ってあげることをオススメします。
ただ外から見えないガチガチの隠れ家を作ってしまうと、それはそれでいいかもしれませんが可愛いコリドラスが出てこない可能性もあります。たとえば流木など、レイアウトの素材がそのまま隠れ家としても使えるものが理想です。
こちらは実際に僕がコリドラス水槽で使用している流木です。水草を活着させられる枝も十分にあり、ぽっかりの空いた中央の空洞が隠れ家になります。
こういった素材を探すのも楽しいですよね。もちろん土管や隠れ家風のオブジェなど人工物でも構いません。
狙い通り隠れ家で休んでいるコリドラス達。お気に入りの場所になったようです。この流木は底床との設置面積が少ない為、コリドラス達の遊泳スペースもしっかり確保できています。
コリドラスは底で生活をする為、なるべく床面積が広くなるように意識してレイアウトしてあげるといいでしょう。
4.ろ過はしっかりとするべし
コリドラスは大抵よくエサを食べ、よくフンをします。またエサを食べる時の動作でエサの欠片が水中に舞ったりします。その為、飼育するコリドラスの数にもよりますが、「コリドラス水槽は汚れやすい」と思っておいた方がいいです。
そんな時に役立つのが水を綺麗にしてくれるフィルター(ろ過装置)ですが、フィルターと言っても様々な種類がありますよね。
「どんなフィルターを使えばいいのか分からない……」と悩む時は、その水槽よりもワンサイズ上のフィルターを使用する事をおすすめします。30cm水槽なら45cm用のものを、45cmなら60cm用のものを、といった具合です。(ちなみに僕は30cm水槽で、45~75cm水槽用の外部フィルターを使用しています。)
ろ過が弱いとエサの残りやフンなどで水質があっという間に悪化してしまいます。水質の悪化からコリドラス達の体調の悪化へと繋がる事もありますので、ろ過はとても大切になってきます。
迷った時はワンサイズ大きめのフィルターを使用すれば安心です。(ろ過が足りなくて二つ、三つのフィルターを掛け持ちで使用する方もいます。)
5.適度な水流を与えるべし
コリドラスは元々川底を泳ぐ魚なので、ある程度水流のある水を好む傾向にあります。水槽内に自然界と似たような水流を作ってあげる事が、コリドラスを健康的に育てるコツです。
適度に水流がある環境で育てると、ヒレが発達し、健康的な引き締まった体になります。
写真はコリドラス・パレアタス(青コリ)。
この2枚の写真、全く違う個体に見えますがどちらも同じ個体なんです。1枚目は3か月前の導入時です。2枚目は現在(3カ月後)の姿です。
明らかに背びれの芯が太くなり、長さも伸びてかなり発達しています。また最初は目立たなかった腹びれも今ではかなり目立つくらい伸びてさらにエレガントになりました。
このように、水流によってその生体本来の外見に近付ける事が出来ます。逆に水流が弱い環境で育てると、ヒレが発達せず不自然に太った姿になるそうです。
また、フィルターの水流が弱い場合はエアレーションを追加してみるのもアリです。
コリドラス達はやはり水流が好きなようで、エアレーションの水流に逆らって泳いだり体を乗せて水流を感じたりして遊んでいます。
エアレーションは高酸素濃度の水を好むコリドラスにも適しており、コリドラスの運動場にもなる為一石二鳥だと思います。
6.エサは専用フードを与えるべし
コリドラスは底を泳ぐ魚です。他の魚の食べ残しも食べますが、水面から底にたどり着くまでに他の魚に餌を食べられてしまい、コリドラスがエサにありつけない場合もあります。
その為コリドラス専用フードなるものがいくつか販売されており、大抵は沈下性(底に沈んでいくもの)のあるエサになっています。
水面からすぐに沈んでいく為、底にいるコリドラス達にもしっかりと餌が行き渡ります。
僕が使用しているメディコリドラスは比較的水が汚れにくいと謳われた商品です。コリドラスの食いつきはかなり良いです。臭いが強いのか、他の魚も寄ってきます!笑
7.大型魚などとの混泳には注意すべし
大型魚とコリドラスを混泳させるケースはあまりないと思いますが念の為。
肉食の中型~大型魚はコリドラスを飲み込んでしまう可能性がある為避けて下さい。(アロワナ・スネークヘッド・ポリプテルスなど)
また同じ水槽の底で生活をする魚との混泳も避けた方がいいです。エサを奪われる確率の高いプレコ系や、昼行性のコリドラスに対して夜行性のクラウンローチなど、相性があまり良くないとされる種類もいます。
コリドラスはどの種類も大抵おとなしく温厚でマイペースな性格をしているため、混泳させる場合はコリドラスの生活を荒らすことがない種類を選んであげて下さい。
まとめ
以上、コリドラスを飼育する前に知っておきたい7つのポイント!でした。どれも大切なことなのでしっかりと頭に入れておいて下さい!
では、コリドラス達と素敵なアクアライフを♪