ADAの外部フィルター「スーパージェットフィルターES-150」のレビュー

世界中のアクアリストから注目されるメーカーADA(アクアデザインアマノ)が誇る、小型水槽に対応した外部フィルター「スーパージェットフィルターES-150」のレビュー(評価)記事です。

良い点・悪い点を含めて詳しく紹介していきます。

「小型水槽で性能の高い外部フィルターを使ってみたい!」と気になっている方、参考になれば幸いです。

商品概要

「スーパージェットフィルターES-150」は汚れた水をろ過して綺麗な水を供給するろ過装置(フィルター)です。ADAの外部フィルターは様々な水槽サイズに対応した多くのラインナップがあり、このES-150は、主に30cm~45cm水槽に適合するフィルターです。

堅牢性の高いステンレスボディが特徴的でデザインもスタイリッシュです。耐久性が高く長期使用に耐えてくれるハズです。また、排水パイプ・給水パイプはガラス製で水景の邪魔にならない非常にスタイリッシュなデザインになっています。

さらに、ろ材として「無煙炭1L(ネット入り)」と「バイオキューブ0.5L」が付いてきます。

サイズ(幅×高さ×奥行き):118mm×280mm×118mm

ホース径(内径/外形):9mm/12mm、12mm/16mm

最大流量:3.5リットル/h

流量(りゅうりょう)
1時間あたりに移動(通過)する水の量を言います。

最大揚程:1.3m

揚程(ようてい)
ポンプが水をくみ上げられる高さのことを言います。

良い点

・堅牢性が高い

シンプルな作りながら、やはり特筆すべきはそのステンレスボディです。職人のハンドメイドによるキャニスターボディはちょっとやそっとじゃの衝撃ではビクともしません。

プラスチックの製品と比べると部品が欠けたり、倒して壊れたりする可能性はかなり低く、長期的な使用にも耐えうる製品と言っていいでしょう。設置した時の安定感も抜群です。

密閉性はかなり高く、耐久性も高いです。

・流量が低下しにくい

「ろ材が目詰まりして流量がガクッと落ちる」と、外部フィルターにありがちな現象を回避する為、特別使用のマグネットポンプが使用されています。

また、ポンプの発熱や電磁波によるバクテリアへの影響を考慮し、ポンプとキャニスターが分離してあります。フィルター内のバクテリアが生き生きと活動する事が出来る環境を作り上げています。

(キャニスターとポンプが分離しており、バクテリアは影響を受けにくい)

・ガラスパイプが透明で目立たない、おしゃれ

ADAが提唱するネイチャーアクアリウムは、「水槽の中に自然を再現する」ことにあります。機材が水景の邪魔にならないよう、ADAの排水パイプ・給水パイプはガラスで作られており透明です。

その為、水の中に入れると水景に溶け込み、見せたい素材や生体を存分に目立たせる事が出来ます。職人がひとつひとつ手作りで完成させる為同じものはふたつとありません。

曲線もとても美しいデザインになっています。

(写真右上に排水パイプ、その奥に吸水パイプがあります)

・振動音を抑える防振マット付き

付属する防振マットを下に敷く事で、振動音がかなり静かになります。

 

(1枚目)防振マット(2枚目)フィルターの下に防振マットを敷いた状態

1枚目の写真はフィルターを数か月置いた後のものなので円の線が残っていますがご勘弁を。フィルターの直径より大きめに作られており、余裕を持った設置が可能です。

悪い点

・販売代理店でないと購入できない

ADAの製品がネットで買えればな~と思う事が多々ありますが、ADAの製品は全国各地にある販売特約店でのみ購入できます。

通販をよく利用する方や近くに販売特約店がない方は不便に思うと思います。公式サイトにて近所の販売特約店を探す事が出来ますので気になる方は探してみて下さい。販売特約店を探す(ADA公式サイト)

・価格が高い

職人がハンドメイドで作成するADAの製品は一般的な外部フィルターと比較するとかなり高いです。手作りなので当然と言えば当然です。もはや芸術品です。

これはもう価値観によるとしか言えませんが、ADAの理念に共感および賛同できるならこの価格にも納得出来るかと思います。

・ダブルタップがついていない

エーハイムの外部フィルターに標準で付いているダブルタップがこのフィルターにはありません。このフィルターを使用する場合、必ずあらかじめダブルタップを付けておくことを強くオススメします。ダブルタップを付ける事で、メンテナンス性が劇的に向上します。

僕の近所のアクアショップ(販売特約店)でもADAの外部フィルターにエーハイムのダブルタップをつけているくらいですので、必須と言ってもいいかもしれません。

(1枚目)排水パイプ9mm/12mmに繋がるホースについたダブルタップ(2枚目)吸水パイプ12mm/16mmに繋がるホースについたダブルタップ

ホースの径によってダブルダップの種類も変わってきますのでご注意ください。

そこまでしてダブルタップをオススメするのは、ダブルタップが便利なのはもちろんですが、純正のホース接続部の付け外しが非常に手間なのです。

 

(1枚目)排水パイプ側(2枚目)吸水パイプ側

ホース接続部はタイラップのような部品でホースを巻いて止める形になっており、マイナスドライバーを使用します。

当然ホースを外せばホースについているガラスパイプ毎外さなければならず、非常にやりにくいんです。排水パイプ側に至っては、ここを外してしまったら当然フィルター内の水が出てきますので万全の準備と注意が必要です。

ダブルタップがついていればコックをひねる事で通水を止める事が出来る為、通水を止めたままフィルター本体と排水・給水につながるホースとを切り離す事が出来ます。

(写真はエーハイム2213)

これの利点は、フィルター本体+ダブルタップの接続部まで水が満たされた状態なので、ホースを掃除した後に接続して再度コックを戻してやれば呼び水をしなくてもすぐにフィルター機能が再開できます。

また、ダブルタップ部の脱着も非常に簡単でスムーズに作業が行えます。普段のメンテナンスの工数が短くなる事間違いなしです。

呼び水とは……
通常フィルターは、フィルター本体+ホースが水に満たされていないと正常に動作しません。その為、ホースを口に加えて息を吸い込む事で水を吸い上げ(※サイフォンの原理)、フィルター内に水を満たしてあげなければなりません。

フィルター設置後の一番最初は呼び水を行う必要がありますが、呼び水をする際に水槽内の水を飲んでしまうのが嫌だ!という方はこんなものもあります。

・ガラスが割れる可能性がある

排水パイプ・出水パイプはガラス製の為、ホースの抜き差しや取り扱いを誤ると簡単に「パキッ」と割れてしまいます。ガラス製は見栄えなどに関してはメリットでもありますが、取り扱いには注意が必要です。

<まとめ>

堅牢なボディで安心・安全な長期運用におすすめ!

僕はこのフィルターを30cmキューブ水槽に使用しています。購入したキッカケは近所のアクアショップでとても美しい水槽を見たのですが、その水槽に使用されていたフィルターがこのES-150だったんです。

自分もこのフィルターなら同じように美しい水景が作れるかな、と思い購入しました。実際は日々のメンテナンスや肥料など様々な要因がありますので全く同じという訳にはいきませんが、安定した美しい環境が作れていると思います。

ステンレスボディなので少々重量がありますが、職人が一つ一つ手作りした芸術品とも言えるこの製品は堅牢さでは他の追随を許さないでしょう。

またガラス製のリリィパイプが作る柔らかい水流が、豊富に繁栄した水草や、元気に泳ぎ回る生体を伸び伸びと育ててくれています。特に最初に入っているスポンジ系のろ材から、バイオリオ(ADAのろ材)に変えてからの安定感はハンパないです。

バクテリアが大活躍しているのか、水がキラキラと美しく輝いて見えます。メンテナンス時には標準のままだと少し負担がかかりますのでダブルタップをつけての使用をオススメします。

メンテナンスの様子はコチラ

水槽に繋がる外部フィルターのホースを綺麗に掃除・洗浄しましょう!【超簡単】

ADAの特約販売店でしか買えない&価格が高いので少々ハードルが高いと思いますが、ワンランク上の高性能外部フィルターをお求めの方にはおススメできます。

個人的な意見ですが、ADAは「アクアリウム界のApple」だと思っています。デザイン性が高く、品質も高い。ハンドメイドで作られているのも驚きですね。

堅牢さが売りの小型水槽向け外部フィルター「スーパージェットフィルターES-150」を是非使ってみて下さい。