サイアミーズ・フライングフォックスの飼い方・餌・繁殖・寿命は!?【コケ取りに】

多くのアクアリストを悩ませるあの黒髭ゴケまでも食べてくれる為、「最強のコケ取り生体」との呼び声も高いサイアミーズ・フライングフォックス。

地味ですが絶えずモグモグしている姿はとても可愛く癒されます。

そんなサイアミーズ・フライングフォックスの飼い方・餌・繁殖・寿命など、必要な情報をまとめました。

名前

サイアミーズ・フライングフォックス

学名:Crossocheilus siamensis(※流通名で記載する場合があります)

東南アジア原産のコイ科の魚です。水槽内のコケ取り生体として有名で、人の手ではなかなか除去する事が出来ない頑固な黒髭ゴケも食べてくれます。

フライング(飛ぶ)という名の通り水槽から飛び出す事もありますので、事故防止のため、蓋(フタ)をするなど対策をして下さい。

体長(サイズ)

約5~10cm

ショップなどで販売されているものは2~3cm程度の幼魚が多いですが、成魚になると10cmを超えるくらい、意外と大きくなります。

サイズが大きくなると黒髭ゴケのような頑固なコケも食べてくれるので、黒髭ゴケ対策ならある程度大きいサイズのものを選ぶと良いでしょう。コケ取り能力はとても高いので、60cm水槽で1~2匹でも十分なくらいです。

体の中心に黒いラインが入り、背びれや尾びれなどは透明に近いです。

寿命

約10年

飼育する環境による所が大きいですが、一般的な寿命です。小型の熱帯魚に多い寿命、2~3年と比べると長生きです。

特徴

コケを食べる・水槽外への飛び出しに注意

サイアミーズ・フライングフォックスは水槽内の低層あたりをメインに泳ぎ、流木・石などについたコケを食べます。そしてやはり何と言っても最大の特徴は、多くのアクアリストを悩ませる「黒髭ゴケ」を食べてくれる事でしょうか。

水槽内で過剰になりがちなリン酸を養分にして繁栄する黒髭ゴケは、流木や水草などにとても頑固にしがみつき、除去がとても大変です。根本的な対策としては水槽内のリン酸を減らすべきですが、予防的な意味でもサイアミーズ・フライングフォックスは黒髭ゴケに有効と言えます。

ただ、人工飼料などに慣れてしまうとコケをあまり食べなくなってしまう為、エサは少なめにしておくのが良いでしょう。

また、遊泳性が非常に高く、水槽から飛び出してしまう事例も多数報告されています。サイアミーズ・フライングフォックスを飼育する際は水槽に蓋(フタ)をするなど、飛び出さないように対策をする事が必要です。

水温・水質(pH)

26℃前後・弱酸性~中性(pH5.5~7)

水温は多くの熱帯魚達の適温26℃前後で良いでしょう。

水質にもあまりうるさくないので飼いやすい種類でもあります。

餌(エサ)

コケ・人工飼料など

植物性の餌を好み、コケをよく食べますが、人工飼料や冷凍赤虫などなんでも食べます。

人工飼料などに慣れてしまうとコケをあまり食べなくなってしまうのでエサは少なめにしておくと良いでしょう。

またサイズが大きくなるにつれて自分の縄張りを主張し、エサを食べようとしている他の生体を威嚇する傾向が見られます。

サイアミーズ・フライングフォックスは動きが早い為、エサを食べるのが遅い生体はエサをとられてしまう可能性もあり注意が必要です。

繁殖

水草が豊富な環境が適している

サイアミーズ・フライングフォックスの繁殖についてはあまり情報がありませんが、「水槽内の水草に卵を産み付けた」などの報告例もありますのでそこまで難しくはないようです。

他の生体同様、生まれた後の隠れ家にもなりますので水草が豊富にある環境の方が好ましいと思います。

また性別の見分け方としては、スマートなオスに比べてメスはお腹まわりがふっくらとしているようです。

その他の似た種類

オトシンクルス

コケ取り生体として活躍が期待できる種類。一般的に並オトシンと呼ばれる事が多く、流通量も多い種類。

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オトシンネグロ

主に茶ゴケなどを食べ、並オトシンよりも丈夫で、コケ取り能力も高い種類。茶色の肌に薄く斑点模様が入る。

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ヤマトヌマエビ

主に糸状のコケなどを食べ、コケ取り生体として活躍が期待できる種類。

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