前回「生体本来の美しさを引き出すこと、病気にかかりにくい」とされるブラックウォーターを作るため、ベタ水槽(金魚鉢)に「ヤシャブシの実」と「マジックリーフ」を入れてみました!
今回はその後について詳しくお伝えします。
果たして「ヤシャブシの実」と「マジックリーフ」でブラックウォーターは作れるのか!?
投入直後の様子
これは前回お伝えしたものです。水は透明に見えます。
投入から「12時間後」
早くも色が黄色っぽくなってきました。ヤシャブシの実は沈みましたね。マジックリーフはまだ水面に浮かんでいます。この変色は水に沈んだヤシャブシの実の影響が多いように思えます。
投入から「24時間後」
投入から約1日が経ち、さらに黄色くなりました。水面に浮かんでいるマジックリーフはまだ沈みませんが、葉の縁が少し水を吸っているのが分かります。
投入から「3日後」
投入から約72時間が経ち、黄色というより茶色と言えるくらい染まってきました。
投入から「5日後」
投入から約120時間が経ち、明らかにベタちゃん(黒い)が見つけにくくなりました!笑
これはもうブラックウォーターと言っていいのでは!?という色になっています。
投入から「7日後」
投入から約168時間。さらに色が深くなり、ますますベタちゃんが見つけにくく……笑
ヤシャブシの実とマジックリーフを入れてから1週間が経ちましたので、ここで水質をチェックしてみたいと思います!!
テトラの水質検査試験紙を入れて水質をチェックします。
テトラテスト 6in1はいつも使っていますが、手軽に水質が可視化できるのでとても便利です。マメにチェックして水質に異変がないかを確認しましょう!
さて、気になる結果はいかに……!?
テトラテスト 6in1で測定できる項目は上記写真の通り、左から
NO3=硝酸塩
NO2=亜硝酸塩
GH=総硬度
KH=炭酸塩硬度
pH=ペーハー
Cl2=塩素
となります。
これをケースに描いてある色と見比べ、水質をチェックします。とりあえず、硝酸塩や亜硝酸塩などの有害なものは全く無いですね。前回投入したバクテリア付きのブロックが効果あったのでしょうか。
しっかりとアンモニアなどを分解してくれるようで一安心。
そして気になるpHは……!?
色なので正確な数値は分かりませんが、6.4と6.8の中間くらいでしょうか!?
pHは7が中性、7以下が酸性、7以上がアルカリ性です。この6.4~6.8という水質は、酸性と言うほど低くなく、かと言って中性まではいかない、まさに弱酸性と言っていいのではないでしょうか!そしてこの水質こそ、まさにブラックウォーターと呼ぶにふさわしい水質なのではないでしょうか!
という訳で……
ベタ水槽に「ヤシャブシの実」と「マジックリーフ」を入れたら、ブラックウォーターが簡単に作れました!!(正直ヤシャブシの実の効果がかなり大きいと思いますが……笑)
生体本来の環境に近付ける事ができると言われるブラックウォーター、作ってみたくなった方は是非試してみて下さいね♪
ヤシャブシの実とは、カバノキ科ハンノキ属に分類される植物「ヤシャブシ」の球果で、タンニンを多く含むものとして知られています。こちらも「アンブレラリーフ」と同様に水槽内にいい影響を与えてくれます。
タンニンは陽イオンと結合しやすい特性があり、マグネシウムやカルシウムと結合します。その為、軟水を保ちながらpHをゆっくり下げてくれます。
また、殺菌効果もあり、魚の病気の予防やカビの発生を抑制する効果もあるので非常に心強いアイテムです。これを水槽に沈めておくだけでブラックウォーターの環境に近づける事ができるため、アンブレラリーフと同様に人気があります。目安としては「60cm水槽で2~4個程度」です。
「アンブレラリーフ」または「マジックリーフ」とも呼ばれ、水面に浮かべるだけの手軽さから愛用者の多い素材です。いわゆる「枯れ葉」ですね。
これには抗菌作用があり、浮かべておくだけで弱酸性の軟水を維持してくれる優れもの。目安としては「60cm水槽で2枚程度」ということなので、小さな水槽の方はちぎって使えば長持ちしそうですね。素材のない「ベアタンク水槽」でアロワナなどを飼育している方にもオススメです。